2012年3月29日木曜日


 妊娠によるホルモンの上昇はまだ続いています。つわり、吐き気、動悸、便秘などの症状はまだしばらく続きますが、この月の終わりまでにはおさまってくるでしょう。

骨盤周辺の不快感

2012年3月27日火曜日


こんにちは。
六号通り診療所の石原です。

今日は胃カメラの日なので、
カルテの整理をして、
それから今PCに向かっています。

それでは今日の話題です。

今日は甲状腺微小癌の頻度と、
との意味について考えます。

まず、こちらをご覧下さい。

これは1975年のCancer誌に掲載された、
古い論文ですが、
今でもこの分野ではよく引用される基礎となる文献の1つです。

内容はどういうものかと言うと、
世界中の解剖されたご遺体より採取された、
甲状腺の全組織を、
2~3ミリ間隔でスライスし、
その中にあるしこりを分析して、
甲状腺癌の有無を調べたものです。
症例数は1167例に及びます。
年齢は10歳以上で成人層が主体です。

これまでのこうした研究の中で、
現時点でも最も大規模なものの1つです。
この中で仙台から提供された、
102例の日本人の甲状腺と、
ホノルルの日系人248例が含まれていて、
日本人の28.4%、
日系人の24.2%の甲状腺に、
癌の結節が見付かっています。

次をご覧下さい。

上記の文献で検討された甲状腺が、
何処の地域から得られたものかと、
その地域毎の癌の発見率を見たものです。
コロンビアの5.6%、
カナダの6%などと比較して、
格段に日本が多いことが分かります。
これは検体を同じ方法で全て検証しているので、
地域毎に発見率に差があると、
ある程度の実証性を持って言えるのです。

ただし、
これは甲状腺のご病気以外で、
亡くなった方のご遺体の解剖なので、
その死亡の原因や年齢の分布は、
実際には国毎にかなりの地域差があります。

コロンビアは圧倒的に、
若年層の解剖事例が多いので、
あまり比較にはなりません。
しかし、カナダとポーランドは、
日本とほぼ同一の年齢構成を示し、
ハワイの日系人は、
仙台とはかなり環境が違うのにも関わらず、
同様の傾向を示している、
という点からは、
矢張り遺伝的な何らかの素因が、
背景にあることを疑わせます。

ここまで読まれた皆さんは、
甲状腺癌というものについて、
どのような印象を持たれるでしょうか?

2012年3月24日土曜日


いわゆる健康食品の過剰摂取による生死にかかわる重篤な弊害は、薬害に比べれば遥かに低く、問題は販売モラルであると考えます。近年の食品化学分野の技術進歩は目覚しいものがあり、食品成分中に新しい有用性が次々と見出されています。

食の安全と市場の混乱を避ける為に健康食品の広告規制や二重盲検法など審査基準のハードルを高くすることは大いに賛成いたしますが、国が医薬・健康産業の多様化や新しい可能性の芽を摘むような政策をとってはならないと考えます。