妊娠によるホルモンの上昇はまだ続いています。つわり、吐き気、動悸、便秘などの症状はまだしばらく続きますが、この月の終わりまでにはおさまってくるでしょう。
骨盤周辺の不快感
!doctype>今日は胃カメラの日なので、
カルテの整理をして、
それから今PCに向かっています。
それでは今日の話題です。
今日は甲状腺微小癌の頻度と、
との意味について考えます。
まず、こちらをご覧下さい。
これは1975年のCancer誌に掲載された、
古い論文ですが、
今でもこの分野ではよく引用される基礎となる文献の1つです。
内容はどういうものかと言うと、
世界中の解剖されたご遺体より採取された、
甲状腺の全組織を、
2~3ミリ間隔でスライスし、
その中にあるしこりを分析して、
甲状腺癌の有無を調べたものです。
症例数は1167例に及びます。
年齢は10歳以上で成人層が主体です。
これまでのこうした研究の中で、
現時点でも最も大規模なものの1つです。
この中で仙台から提供された、
102例の日本人の甲状腺と、
ホノルルの日系人248例が含まれていて、
日本人の28.4%、
日系人の24.2%の甲状腺に、
癌の結節が見付かっています。
次をご覧下さい。
上記の文献で検討された甲状腺が、
何処の地域から得られたものかと、
その地域毎の癌の発見率を見たものです。
コロンビアの5.6%、
カナダの6%などと比較して、
格段に日本が多いことが分かります。
これは検体を同じ方法で全て検証しているので、
地域毎に発見率に差があると、
ある程度の実証性を持って言えるのです。
ただし、
これは甲状腺のご病気以外で、
亡くなった方のご遺体の解剖なので、
その死亡の原因や年齢の分布は、
実際には国毎にかなりの地域差があります。
コロンビアは圧倒的に、
若年層の解剖事例が多いので、
あまり比較にはなりません。
しかし、カナダとポーランドは、
日本とほぼ同一の年齢構成を示し、
ハワイの日系人は、
仙台とはかなり環境が違うのにも関わらず、
同様の傾向を示している、
という点からは、
矢張り遺伝的な何らかの素因が、
背景にあることを疑わせます。
ここまで読まれた皆さんは、
甲状腺癌というものについて、
どのような印象を持たれるでしょうか?
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